今年は高温が続き、熱中症も多発、熱中症によって亡くなる高齢者も多い。そして多くの場合、「クーラーを動かしていなかったことが原因」のように指摘されている。予防の方法として「こまめな水分と塩分、適度な糖分の補給」、そして「クーラーの使用」が呼びかけられている。
私の親もなのだが、高齢者の多くは手足がとても冷えている。猛暑のような日もとても手足が冷たい。本人は手袋が欲しい、といったり手をこすりあわせて温めようとしている。そのような高齢者に「クーラーを動かしましょう」という呼びかけが的を得ているのだろうかと、最近疑問に思っている。
「クーラーが好みではない」、あるいは「電気代がもったいない」という言葉が高齢者から発せられる。マスコミでも流れている。これは本当はクーラーにあたると手足の冷えがひどくなる、という高齢者の本音が隠された表現なのではないだろうか。
高齢者は一般に体温調節機能が衰えている、といわれる。認知機能が衰えた方は特に手足の冷えが進行しているように思うが、的ハズレだろうか。手足の冷えがひどい人には、急にクーラーを入れたり、扇風機の風に直接あたるのはつらいのではないかと思う。
何が効果的なのか、医師でもない私には責任ある処置は想定できない。しかし東西、または南北の複数の窓を開けて空気の流れを確保する、扇風機の風に直接にはあたらずいったん壁に当てるようにする、換気扇なども動かす、などを私は勧めている。部屋の空気が滞ると、冷蔵庫の排熱、人の体温や吐く息、テレビの熱、料理の熱などで室内の気温はどんどん上がってしまう。これを部屋から排出することがまず大事である。
扇風機でも室内の換気が確保できないとき、あるいは外気温が極端に高くなるときには、クーラーをつけるしかないが、扇風機との併用、室外機とは離れたところの窓などは少し開けておく、などの処置をした上で、クーラーの風が直接体に触れない場所にいること、あるいは長袖、手袋などの併用を進めている。
もっといい方法があれば、教えてもらいたい、と思っている。
さらに水分や塩分、当分の補給の方法も高齢者は難しい。多くの高齢者に1合の水を飲ませるのは難しい。それは冷たくとも熱くとも難しい。私は小梅や小振りの塩せんべい、または塩飴を口にしながら茶碗1杯の暖かいお茶を、テレビの番組ごとに飲むのがお薦めだと思っている。
窓を開けるという習慣は、残念ながら今の都会の住宅事情ではなかなか難しい。団地やマンションでも、あるいは隣り同士が接するように立っている戸建て住宅ではなおさらである。こうう状況に適したアドバイスの在り方が必要なのではないだろうか。